>森林生活者が,水棲生活で二足歩行を獲得してから,さらに森林に再適応ですか?
>「森林では絶対に進化できない」という雄さんの見解には,他人を納得させる根拠がありませんよ
私は元々「直立二足歩行森林起源説」否定派です。
700万年前何が有ったかは特定できないが、440万年前のアルディは「出発点」では無く「中間点」だと言う認識です。
>森林生活者が,水棲生活で二足歩行を獲得してから,さらに森林に再適応ですか?
>「森林では絶対に進化できない」という雄さんの見解には,他人を納得させる根拠がありませんよ
私は元々「直立二足歩行森林起源説」否定派です。
700万年前何が有ったかは特定できないが、440万年前のアルディは「出発点」では無く「中間点」だと言う認識です。
最初に、これも後出しになって非常にバツが悪いのですが、「森の中で『隔離』は考えられない」との主張は撤回します。
樹冠、林床部と言った範囲で、直立二足歩行に移行する程の隔離が起こるとは、今も思わないのですが、アフリカの森の中に幅広く棲息していたであろう共通祖先のある部分が、何らかの形で「隔離状態」になり、独自の進化を遂げることは有り得るな、と、2日ほど前から考えていたことでした。今考えると当たり前と言えば当たり前のことですが。
どなたかからの指摘が無いうちに、なるべく早く訂正・撤回しておこうと思っていた矢先、SN30からのご指摘を受けました。
ウソっぽいと言われてもしょうの無いタイミングですが、事実では有ります。
「森の中で『隔離』は考えられない」、との主張を前提として展開して来た議論の部分についても、従って撤回せざるを得ません。
今は改めて色々、自分の中で整理中です。
この件に関し、SN30さん始め、失礼が有ったこともお詫びしておきます。
申し訳ありませんでした。
RE mのりさん、遅くなりました。
>雄さん 大勢の方々の反論を一気に引き受けて大変そうですね。
何時ものことで。私の人間的至らなさも有るのですが。
でも今回は単にホワイト達の論文と、アルディの紹介で終わると思っていたんですが、つかまってしまいました。
しかしそれもそろそろ終わりかな、と思っています。私からすると同じ内容の繰り返し、水掛け論に入って来たような感じがします。
色々楽しかったですよ。新しい着想も沢山有りましたし。
mのりさん、有難うございました。
>ハダカ
http://6609.teacup.com/natrom/bbs/10294
こちらを再読下さい。
>>無毛性について一言だけ言うなら、アクア説を採れば、ヒトだけの特殊性を主張できます。
>>しかし森林説を採る限り、「何故ヒトだけが」「そんなに適応的なのであれば、何故他の種にそれが発達しないのか」と言う、特有のジレンマがここでも発生します。
>>それに、森の中で裸のサルは、より一層考えにくい。
これしか述べていません。
繰り返し述べているように、700万年前何が有ったかを特定するのは困難です。その中での個別の事象について、細かい議論をしてもあまり意味は無いと思っています。
事実、アクア説そのものについての具体的な主張を、ここでは一切して来なかった筈です。
RE AHさん
>また、レスがあまりに膨れ上がるのをなるべく避けるつもりで「今回は長文を書き込まない」としたのですが、御気分を害されたことについてはお詫びします。
私も未だ人間が出来ていなく、つい過剰反応に走ります。
こちらこそ失礼いたしました。今後も宜しくお願いします(って、そろそろこのトピについては、収束気味ですが)。
と言うことで、色々拘ろうと思えばこだわりたい部分も有るのですが、細かい部分について突っ込むのは止めておきます。
>すなわち、分岐は可能である、と。
>少なくとも「森林における分岐は可能である」と仰っている点と………、
書き方で誤読させてしまったか知れませんが、私は「森の中でのヒトの分岐は考えられない」と言う主張ですよ。それも一貫して。
「森林における分岐は可能である」と仰る方に、「ではそのメカニズムを説明して下さい」とお願いしている訳ですが、「そう言うものです」しか帰って来ない。それでは、私は納得できないと、何度も述べているところです。
「サバンナ説」「イーストサイド・ストーリー」が破綻した今、私自身としてはアクア説にますます傾斜してはいるのですが、ここでの議論の経過を見て頂ければお分かりのように、内容に沿ったアクア説そのものの主張を、私は殆どしてこなかった積りです。
アクア説を傍証する、例えば毳毛、水の流れに沿った毛流、皮下脂肪、太った胎児等など、モーガンがこれでもか、これでもかと書いている要因にも一切触れていません。
無毛性に関しては、mのりさんからもご指摘を頂いています。
>この辞典の定義は、現在のヒトと類人猿を区別するためのものですね。それだけのことであって、
実は後出しで、大変バツが悪いのですが、確かにこの点は私も途中で気が付いていて、いつかの時点で訂正しようと思っていました。
ただ議論に追われていたもので、途中、断りも無く変更するのもナンだと思い、取りあえず引き続き使っていました。
「ヒトの定義の第一項目は直立二足歩行」で間違いだとは思わないのですが、ただ定義と言うことになると、系統だとか形質など多岐に渡り、その中には確かに便宜的な要素も有るでしょう。今回の議論としては焦点がぼやけると言う嫌いも有ります。
直立二足歩行に関しては便宜的ではないと、前回も述べた通りですが。
そこで、第3掲示板「ヒト起源」論争でも専ら使っていた……、
「ヒトを他のサルたちと区別する一番の指標は「直立二足歩行」です」
…に、今後は訂正させて頂きます。
岩波の記述は、これを根拠づけるものとしてお受け取り下さい。
大変失礼しました。
>カエルやParus属においては分岐できたわけですが,
彼らにできてヒト上科にできない理由はあるのでしょうか?
いやいや、私が「出来ない」と言っているのは、分岐そのもので無くその説明です。
現実にヒトとチンパンジー・ボノボ系統は分岐しているし、ヒト上科も分岐そのものは充分出来ていますよね。「ヒト上科」で検索すればいっぱい出て来ますから。
>科学が明らかにしたいのは人類の進化の「歩み」なので、先入観・思い込みをできる限り排しながら、きちんと確認できる事実から説明を組み立ててるわけで、「二足歩行」だけに頼った明確な線引きは難しい、
今後「直立二足歩行」という(便宜的な)定義も捨てられるかもしれない。それが、科学の方法(考え方)ではないでしょうか。
勿論「人類の進化の『歩み』」全体がくまなく明らかになれば、それが一番いいんでしょうが、実際はホンの僅かな「点」をつなぎ合わせて、その「歩み」を跡付けているのが現状でしょうね。発見されている初期人類の化石は余りにも少ない。
そして同じ点でも、「中間点」よりは「出発点」に関心が向きやすいし、そこが定まらないと全体の「歩み」も定まらない訳で、私の関心も専らそこに集中していると言う訳です。
SN30さんは、「直立二足歩行」「ヒト定義」に対抗して、しきりに系統を強調します。
勿論私もその重要性を否定するものでは全然ありません(ただ正直言って、関心の度合いは相対的に低く、詳しくは有りませんが)。
しかし系統こそ浮動的なものです。
第一、アルディピテクス属、オロリン属、サヘラントロプス属など、その設立や仕分けなど、全て実際の化石の発見と、当然それが直立二足歩行していたかどうかに依存した分類です。
新しい発見に伴って、「では分類、系統をどうしようか」と言う問題が発生するので有って、系統が先に有ってそれに基づいて仕分けたり、考察したりする訳では「断じて」無いのですよ。
空想的想定論に基づくSN30さんの議論は、結局私が度々指摘していた「論理矛盾」に行きつかざるを得ません。
>これは雄さんがこの二年半の間,進化生物学についてまったく勉強してこなかったということだと思います
>雄さんのような「考え方」は間違っていると,mkさんが何度も繰り返し教えてくれていたのに,未だに成長の跡がありませんね
このお言葉は、この件に関してはそっくりSN30さんにお返ししたいと思います。
(他の問題ではSN30さんの博識・多才ぶりに、私も大いに敬服しているんですよ。いやホント、皮肉じゃ無く)
SN30さんは私が示した「ヒト定義の第一項目は直立二足歩行」が、随分とお気に召さないようだ。
最初に申しあげておきますが、定義とか概念とか科学的カテゴリーが、実体とは別に先験的に存在しているなど、私は一度も主張していないし、そんな使い方を一度もしてはいませんよ。私はカントやベーコン信者では有りません。
定義についての難しい話はもうやめます。SN30さんが聞く耳を持つとは思われません。SN30さんが言うように「ラベル」で結構です。
しかしラベルであっても、大事なのはやはりその中身なんですよ。それはSN30さんも同意して頂けると思います。
RE SN30さん
多分、森の中でのヒト種分化の説明が難しかったんでしょうね。
何時ものこととは言え、質問に直接答えるのでなく、長々とカエルのお話。
>でも,実際の進化というのは「そういうもの」なんですよ
なぜ,そう言えるのかというと,「森林という環境の中」で多様な種が分化してきたと考えられる例は枚挙に暇がないからです
http://6609.teacup.com/natrom/bbs/10275
進化の結果としての、現在の生物多様性の問題を、その多様性をもたらした種分化の原点の問題にすり替えているだけです。要するに原因と結果の恣意的な混同です。
今現在の生物の多様性は、種分化の結果で有って、その原因の説明にはなり得ない。
>以前,Mkさんにも注意されたように,
生物の進化の実体について議論している時に,そんな辞書的な定義を持ってきても無意味です
(以下のカキコの中ででMkさんは,『仮に』として
「チンプも実はかつて常時直立二足歩行を獲得していたが、後に二次的に二足歩行を失っていた」可能性を指摘していますが,前述のようにアルディの特徴はその可能性を排除していないのですよ)
>森林の動物にかかる淘汰圧は同じではありませんし,
『(雄さんが考えるような)隔離』がなければ種が分化しないというのも誤りです
「ご都合主義」なのではなく,生物の進化というのはそういうものなんです
結局,この部分は雄さんの「生物進化に対する認識」が間違っているから納得できないだけなんですよ
(以上、SN30氏)
>進化に関する議論をしているときに辞書的な定義、というか形態的な特徴で種を定義するのはやっぱり無意味なんじゃないですか? その形態が変わってしまうほどの長い時間に関する議論をしてるわけですから。
いや、ここで論議しているのは、共通祖先から分岐して「最初のヒト」が誕生した、その時期とか環境、何よりそのメカニズムです。
勿論一定の時間的経過は有ったでしょうが、考え方としては文字通り「最初の一歩」について論じていた訳です。
MaNoさんの疑問はそれぞれに尤もなことだと思います。
その他にも色々な疑問・批判は当然有るでしょう。
只、2つ言えることが有ると思います。
一つは、こう言った疑問・批判は、仮にどの説を採っても有り得る、と言うことです。
例えば「危険」と言うことで言うなら、肉食獣による危険が遥かに高そうに思われるサバンナ説で、そう言う疑問は「直立二足歩行獲得理論」の前に、殆ど問題になっていなかったように思います。
>林床で餌を取っている時に,群れの誰かが天敵の姿を確認したとたん,警告発声が上がり,一目散に近くの木まで走って上って逃げていく,というイメージですね
逃げ遅れた個体は食べられてしまいますから,より効率よく,より早く走る,ということが選択された結果,二足による移動が進化していったグループがあったのでしょう。その中の一つがヒトの祖先となったのではないかと考えています。
つまり,選択されたのは「二足歩行」ではなく「二足走行」だったのではないかという推測です
>汲み取るというか、事実に即した議論以外はやりようがないでしょう。
私もその積りですけど。
今回の「事実に即し」て、前回私が述べたことは「サバンナ説、イーストサイド・ストーリーに引導を渡した」と言うことでした。
これは別に私が言い始めたことじゃないですよ。
イーストサイドストーリーの破綻は、提唱者のイヴ・コバン氏自身撤回済みの「事実」です。
或いは今回、「(アウストラロピテクスの出現までの)初期ヒト科の進化はサバンナでもサバンナモザイクでもなく,"wooded habitats"で起こったことを示唆していると主張」しているのは、論文の当事者、ティム・ホワイト達です。
「事実に即した議論」をしましょ、と言うのは、最初から私がお願いしていることです。
>「アルディ」の骨盤,手,足の形態が直立二足歩行の特徴を示しながら,"opposable big toe"(拇指対向性の足)という樹上生活の特徴も併せ持っていたということは,森林の中で樹上と地上の両方を生活圏としながら,直立二足歩行が獲得されたことを強く示唆しているように思えます
>ただし,復元図の「長い腕や側方を向く肩関節」などから受けたSN30の第一印象と異なり,「アルディ」の樹上適応の程度は,"palmigrade clambering"(蹠行性よじ登り)の特徴はみられるものの,ゴリラやチンパンジーのような"suspension"(懸垂)や"vertical climbing"(垂直登り)の特徴は欠いているようですね
>Whiteらは,直立二足歩行の起源は"open grasslands"だったという古い説に対して,今回の発見は,
(アウストラロピテクスの出現までの)初期ヒト科の進化はサバンナでもサバンナモザイクでもなく,"wooded habitats"で起こったことを示唆していると主張しています
>また,現生のチンパンジーは四足で歩くのと同程度に二足歩行に洗練していますし,オランウータンも細くてたわみやすい枝を移動する際には,二足歩行を多用していることが分かっています。
(オランウータンの「高度な樹上適応」はヒトやチンパンジーとは独立に獲得されたものなので, この「樹上二足歩行」はヒトやチンパンジーとは独立に獲得された可能性が高いでしょう)
つまり,そもそも「樹上生活での二足歩行という選択」はそれほど特殊なことではなく,(「アルディ」にみられるように)ヒトの系統は森林の中で,その「二足歩行」をより洗練させていったということですね
>現生人類は遺伝的多様性に乏しく,個体数が減少したことによるボトルネック効果の形跡があるらしいとはいわれていますが,それは現生人類があらわれた後の数万年前の話で数百万年前の初期人類のことではなかったと思いますよ
仮に「700万年前に数百の個体まで減少した」としても,そもそも,700万年前から現在までの間にヒトの系統は数多くの形態種を進化させているわけで,その後もずっと遺伝的に均質であったとは考えにくいでしょう
>Whiteらは,直立二足歩行の起源は"open grasslands"だったという古い説に対して,今回の発見は,(アウストラロピテクスの出現までの)初期ヒト科の進化はサバンナでもサバンナモザイクでもなく,"wooded habitats"で起こったことを示唆していると主張しています
(以上、前回主張へのSN30氏の反論等)、続く
>今回の発表から言えるのは
・アルディピテクスはかなり古い時代に、恐らく森林の中で、かなり高度な二足歩行を既に獲得していた
・二足歩行への進化が地溝帯でのみ起こったとはいえない
という事くらいなのでは?
事実としては概ねその辺なんでしょうが、問題はその事実から何を汲み取るか、と言うことなんでしょうね。それは何に着目するか、と、認識の深さによって違ってくるのでしょうけど。
アウストラロピテクスとの系統関係は兎も角、私の関心の範囲で言えば、今回の発表の意義は一言で言って「サバンナ説、イーストサイド・ストーリーに引導を渡した」ことだと思っています。
>復元されたアルディピテクス・ラミダスの体型は,
樹上ぶら下がり行動(ブランキエーション)にも適応しているように見えます
現生の森林棲の大型類人猿も程度の差こそあれ全てが二足歩行しますし,
やはり,樹上生活に対する高度な適応が二足歩行への前適応となったのだと思いますよ
いわゆる「サバンナ説」、「イーストサイド・ストーリー(以下、ストーリー)」の破綻は、440万年前と推定される、アルディピテクスの棲息年代による訳ですよね。
その当時、アフリカにサバンナは未だ開けていなかった。これだけでストーリーの破綻は確定です。この辺の地質学的知識についてはバナナさんが詳しいかも知れません。
事実、アルディはサバンナで無く森の中で棲息していたとされています。
最近のトピックスでの一番の関心事は「アルディ」です。
http://jinmei.hp.infoseek.co.jp/ramidus.html
…と言って、英文の論文を読み下せない私は、新聞報道やWebサイト報道での範囲で後追いしているに過ぎないのですが。
1992年、ティム・ホワイト隊の諏訪元(当時大学院生)氏が、上あごの第3大臼歯の化石を発見したことは承知していました。そしてアウストラロピテクス属とは別にアルディピテクス属を新設した訳です。
しかしその後、今回の発表に繋がる、何よりも同一個体と思われるほぼ全身の骨格化石が発見されているとは、全く知りませんでした。
化石は要するに身体の片側が有れば、反対側を相互に補完できるので、写真を見る限り、ドン・ジョハンソンの、あの有名なルーシー以上の骨が揃っているような印象です。すごいですね。
最初の発見以来、今日までの15年以上の未公表は、実は大分批判も有ったようです。言ってみれば「他人の発見は知りたがるが、自分の発見は隠している」……と。
特に、オロリンの発見者であるM・ピクフォード、B・セヌ辺りから。
そう言った批判を退けて、何より「事実」を真摯に追い求めたホワイト隊の、今回の復元モデルを含めた発表に多いに敬意を表するものです。
これでいわゆる「サバンナ説」、それを洗練化した「イーストサイド・ストーリー」の破綻の確定と、それを前提としたあらゆる「直立二足歩行」起源説の破綻も又、確定したことになります。