ヒトとチンプ、遺伝的差異

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>ヒトとチンパンジーの塩基配列の差が1?2%がをわずかというのはどうで しょうか。ヒト とホヤのそれは40%と聞いたことがあります。(間違っているかもしれませんが)これを考えると1?2%はすごい差と思います。犬種によるこの差が1%あ るとこのサイトで読みました。そんなにあるのかと驚いたことがあります。

>当然受け取り方により個人差はあると思いますが。


1?2%と言う数字が、大きいか小さいかは、Sさんの言われる通り人によって違うと思いますし、又どう言う 要素に着目するかによっても評価が違ってくると思います。

この塩基配列の差について、実は二つ程留意すべき点が有りそうです。

1)、ヒトとチンプの遺伝的多様性の検証に、最初に分子を持ち込んだのは、バークレー校のアラン・ウィルソンとヴィンセント・サリッチですが、当時、つま り1960年代半ばには未だDNA分子の直接分析は出来なかったので、彼らはDNAの代わりにタンパク質分子を利用して、1.6%と言う数字を出したよう です。

しかしこの分析手法で対象とされるのは、遺伝子レベルではタンパク質をコードしているエクソン部分だけになる訳で、その数倍有ると言われるイントロン部分 は考慮されないことになります。
そしてこのイントロン領域は、生存に有利にも不利にも働かない為、突然変異が淘汰に掛からずそのまま定着する率が高い。つまりは変異スピードが極めて速い らしい。
イントロンを含めたDNA全体の変異は、従ってもっと多くカウントされて然るべきだ。と言うのが一つの考え方として有るようです。

特に最近の研究で、このイントロンも単なるジャンクで無く、何らかの存在意義が有るのではないかと言う話も聞く訳で、それがどの程度の意味を持つか私には 分からないのですが、全体としてもう少し高い方に振れる可能性も考慮して良いのかも知れません。

2)DNA分子の比較と言う点で、任意の二つの種で共通の部位、例えばシトクロムc(チトクロームc)の塩基配列を比べた時、系統的にどんなにかけ離れた 種で有っても、最低で25%を下回らない共通点が有るそうです。それは同じ共通の祖先に由来する、全ての生物の土台と言うことでしょうし、生命維持の基礎 的部分だとも言えるでしょう。

だからと言って、例えば人間が、25%大腸菌的だということではないし、25%ナメクジの性質を持っていると言うことではない訳ですね。
遺伝子的差異と言うことを考える時、この共通部分は最初から比較計算の外に置いた方が良いのかも知れません。
そうすると「差異」はもう少し大きい値が出ることになるのかな、と言う感想は持っています。

ですから全体でヒトとチンプの遺伝的差異は、もう少し大きく見積もった方が良いかも知れません。
この数値自体にあまり拘る必要は無いかも知れませんし、コンマ以下の数字に意味は無いとも言えるでしょう。
しかし問題は、絶対的な数値では無く、他の種との相互の比較とその傾向だと思う訳です。


ヒト・チンプの差、1.6%と言う同じデータでの比較で、ゴリラは2.4%、オランウータンは4.6%などとなっています。ニホンザルなどはもっと大きな 差が出るでしょう。
この数値自体上記したように、もう少し高振れすると考えて良いでしょうが、しかし比較と傾向としては、こう言う順序になっている訳です。

つまりチンプ・ボノボから見た時、一番近い親戚はヒトであり、ゴリラやオランウータン、ニホンザルなどはもっと遠い親戚だと言うことです。
これが生物学的な、本来の距離感なんでしょうね。

生物学的な距離としては、単なる「二本足で歩く、裸のサル」に過ぎないヒトと、そのヒトが展開している現代の「人間社会」。
その辺の、「連続と飛躍」を考えている訳です。

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このページは、が2010年3月14日 23:20に書いたブログ記事です。

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